40台以上のGigEカメラをシステムに接続すると何が起きるのでしょう?
マルチカメライメージングシステムの拡張は、システムインテグレーターや設備機器メーカーにとって技術的な挑戦となります。ネットワークの混雑やCPUの過負荷、同期エラー、複雑な構成といった課題を考えると、多数のGigEカメラを用いるシステム構築が不可能にも思えてきます。
しかし当社では、1台のPCにスイッチを介して40台以上のGigEカメラを接続できるシステムを運用しました。さらに極端なストレス条件下で、フレームドロップやエラーなしで数日間、連続稼働することに成功しました。使用したのはSpinnaker 4 SDKというTeledyneのGigEフレームワーク対応のシステムで、世界中で20年以上にわたる改良と運用の実績があります。
Spinnaker 4 SDKは、多数のカメラを接続するシステムとして業界トップレベルの性能と安定性を誇り、導入も容易です。
マルチカメラシステムのスケーリングの課題
40台以上のカメラを使うGigEビジョンシステムの構築には、多くの課題がありました。
ネットワークの混雑
GigEカメラには専用の1 Gbpsポートがありますが、共通のネットワークスイッチが過負荷となりパケット損失や遅延が生じる恐れがあります。
CPU過負荷
数十台のカメラストリームの管理によりシステムリソースが圧迫され、パフォーマンスの低下につながる可能性があります。
同期エラー
ロボティクスや自動検査などタイミングが重要な用途では、正確な同期が必須です。同期ツールがなければカメラの同期が崩れ、ワークフローが中断します。
構成の複雑さ
ネットワーク設定管理、IPの割り当て、40台以上のカメラ設定のトラブルシューティングを全て手動で行うのはかなりの手間がかかり、エラーも起こりやすくなります。
最適化を適切にしなければ、拡張が困難になり、システムの信頼性も脅かされます。
Spinnaker 4 SDKの解決策
Spinnaker 4 SDKではTeledyneのGigEフレームワークを統合しています。これはSapera SDKから生まれた実績のあるシステムで、カメラ台数の多いシステムにおける動作の信頼性、拡張性、効率性を保証します。
効率的な処理
Spinnaker 4 SDKは、産業用途で20年近くの実績を持つTeledyneのGigEドライバーを搭載しています。
実証された安定性
負荷の高い作業やミッションクリティカルな環境でも、連続して稼働できます。
CPUの負荷を軽減
システムのオーバヘッドを削減し、他の重要なプロセスでリソースを使えるようにできます。
作業負荷をうまく分散させることで、高い性能と信頼性を保持した長時間運用が可能になります。
最適化された帯域幅運用
40台以上のGigEカメラを接続するには、帯域幅の効率的な管理が必須です。Spinnaker 4 SDKでは以下のように対応しています:
CPUコアの割り当て
CPUコアやコアの範囲をNICに割り当てることで処理の負荷量を分散し、ボトルネックを解消してリソースをバランスよく使います。
パケット再送信の最適化
パケット再送信の頻度を適正化することで、ネットワークに過剰な負荷をかけることなくデータの整合性を確保し、帯域幅の使いすぎを防ぎます。
パケットサイズの調整
ネットワークの能力に合わせたパケットサイズに調整することで、高負荷環境下での衝突やパケット損失のリスクを低減します。
複数のNICの最適化
カメラデータを複数のネットワークインターフェイスに分散し、スループットを最大化してネットワークの混雑を最小限に抑えます。
これらの機能により、パケット損失を防止し、スムーズで切れ目のないデータフローを実現します。
高度な同期
ロボティクスや自動検査といったタイミングが重要な用途では、時間を高精度で同期する必要があります。Spinnaker 4 SDKとTeledyneの2Dエリアスキャンマシンビジョンカメラでは、マルチカメラをシームレスに同期できます。
IEEE1588 (PTP)サポート
接続した全てのカメラ間で、ハードウェアレベルでの正確な時刻同期を実現し、高速アプリケーションに対応できる高精度なクロック調整を保証します。
これらの機能により、Spinnaker 4 SDKは厳しい産業環境下でも40台以上のカメラによる安定したパフォーマンスと動作を保証します。
シンプルな構成と診断
Spinnaker 4 SDKでは、マルチカメラ設定とモニタリングを以下の手順で行います。
スマート構成ユーティリティ
IPや帯域幅の割り当てや優先度設定といった重要な設定作業を自動化します。
リアルタイムT2IR診断
システム性能を連続モニターして、潜在的な問題に積極的に対処します。
内蔵診断ツールがネットワークやパフォーマンスの問題を迅速に特定し、解決へと導きます。
実証例:46台のカメラによるストレス下での運用をエラーなしで実現
Spinnaker 4 SDKの性能を検証するため、46台のGigEビジョンカメラを接続しました。さらに外部ツールを使用してCPU使用率を100%に押し上げ、現実の条件下での24時間365日の画像処理操作の要求をシミュレートすることで、システムにさらに負荷をかけました。
結果:
フレームドロップなし
100%の同期
シームレスな高解像度ストリーム
CPUの負荷が最大となる場合でも、Spinnaker 4 SDKは高い性能と堅牢さ、信頼性が保持されました。
結論
40台以上のカメラ構成が必要な場合、Teledyne GigEフレームワーク対応のSpinnaker 4 SDKとTeledyne GigEビジョンカメラなら実現できます。当社のソリューションの安定性と効率性により、マルチカメラシステムの世界が広がります。信頼性の向上、導入の簡素化、あるいはビジョンシステムの将来性といった側面に対して、Teledyneは業界リーダーからの厚い信頼を誇ります。
Teledyne GigEビジョンソリューションの導入により成功を収めた企業は多数ございます。ぜひ導入をご検討下さい。当社がイメージングシステムの拡張をサポートいたします。
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